真新しい革の手袋。
フィオナは、これが 14歳のときの誕生日プレゼントだったことをはっきりと覚えている。このプレゼントのせいで彼女と父親は大喧嘩した。その頃、彼女の家には既に多額の借金があり、母親は過労で病床に臥せていたが、 父親は相変わらず大金を払いてイベリアから高級な手袋を買ったのだ。「手袋を買うお金があるなら、お母さんのためにもっと良い医者を見つけられたはずなのに。」彼女はこう考えたので、父親が何故どうでもいいところにお金を使うのか理解できなかった。
あれから何年も経ったが、フィオナは未だにこの手袋を使ったことはない。
価値: 2500