文人の生涯の些細な出来事を記録した本だ。
Author | Language | Library | Discovery |
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船王 | 中国語 | 江戸 |
私が日本に来てから11年が経った。ボートに乗って逃げるように長崎に来たが、今では私も自分の船隊を持っている。三十にして立ち、四十にして惑わず、五十にして天命を知り、六十にして素直になるという諺がある。私は今五十五であるが、胸に手を当てて自問すると、「天命を知った」と言えるだろうか。旧友はよく私にかつての選択を後悔しているか聞いたが、情勢に迫られてした選択は、どんなものであろうと後悔する。
年を取ったのか、最近はいつも夢に故郷の日々が現れる。宿屋では故郷の夢を見やすく、春風は心を酔わせる。若い頃にたくさんの詩を読んだが、今になってやっと少し理解できた。
故郷の様子を聞いてくるよう人に頼んだが、良いニュースは少なかった。いつか昔から変わらない故郷の人と長話をし、懐かしい気持ちを慰められるよう願っている。
奈良の友人が、長年大切に保管した地元の諸白酒を贈ってくれた。遠出の日が近づいているので、旧友と一緒に分かち合うのにぴったりだと思ったのだろう。東南アジアまでは遠い道のりだが、旧友のおかげで船を補強し、順調に準備を終えることができた。
これから先は、神のみぞ知る。
Keywords | Translated keywords |
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宿屋 | 旅館 |