詩人の方千が遺した詩歌だ。
見るもの全てが故郷に似ている。故郷を思う気持ちは誰に言えばよいのだろう。 白い雲と暁に湿る寒山寺、夜に紅葉が舞い飛び、月の明かりが村を照らす。 震澤の帆船が橘の岸に戻り、銭塘の水は町のそばまで押し寄せる。 縛られるもののない師を羨む。竹の小道に苔が生え、竹の門を覆い隠す。